国のCEV補助金は、2027年1月1日以降に新車登録・届出をする車両について、車種別の補助額が変わります。購入契約を2026年中に結んでも、登録が2027年1月になれば改定後の額で判定されます。見積書を比較するときは、車名だけでなくグレード・型式と登録予定日を販売店へ確認してください。
2026年10月21日の公表は、令和7年度補正予算のCEV補助金についての見直しです。「2027年度の新しい補助制度がすべて決まった」という意味ではありません。ここでは2026年11月7日に確認できた対象期間・銘柄別の表・申請要領を使います。
何が変わる?同じ車でも登録日で補助額が違う
CEV補助金は、電気自動車、軽電気自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池自動車などのうち、対象一覧に掲載された車両を購入する場合の国の支援です。一般的なハイブリッド車をすべて対象にする制度ではありません。
2027年1月以降の額は、次世代自動車振興センターの2026年10月21日公表のお知らせから確認できます。補助額は販売店独自の値引きや下取り額とは別です。広告にある「実質価格」が何を差し引いているのかも確認します。
| 比較する日 | 補助金との関係 |
|---|---|
| 注文・売買契約日 | 購入手続きの開始日。改定前の補助額を確保する基準とは限らない |
| 新車登録日・新車届出日 | 車種別の適用額、対象期間、申請期限の判定に使う |
| 代金の支払手続き完了日 | 申請に必要な証拠と、申請期限の区分に関係する |
| 納車日 | 実際に車を受け取る日。登録日と同じとは限らない |
たとえば12月に納車を予定していても、製造・輸送・登録手続きが遅れれば日程は変わります。補助額の差だけで判断せず、登録予定が変わった場合の再見積もりと、手続きの担当者を確認してから契約しましょう。
車種別の補助額は、グレードと型式まで合わせる
次の表は公式の銘柄別一覧に載る特定仕様を抜き出したものです。同名の全グレードに使える表ではありません。公式PDFは千円単位のため、下表では万円へ換算しました。
| 対象仕様の例 | 2026年4~12月の登録 | 2027年1月1日以降の登録 |
|---|---|---|
| トヨタ bZ4X Z・FWD 型式ZAA-XEAM11/車両コード1093 | 130万円 | 78万円 |
| 日産 サクラ S 型式ZAA-B6AW/車両コード450 | 58万円 | 45万8,000円 |
| 三菱 アウトランダー M 型式5LA-GN0W/車両コード65 | 84万円 | 50万4,000円 |
出典は令和7年度補正・銘柄ごとの補助金交付額一覧です。車両コード、型式、グレード、登録期間を同じ行で照合してください。仕様変更で別コードが掲載される場合もあるため、古い商談資料の金額を流用しないようにします。
販売店への質問は「この車はいくら補助されますか」だけでなく、「この見積書の仕様に対応する公式表の行を見せてください」「登録予定日をまたぐと額はいくら変わりますか」と具体化すると、数字の取り違えを防げます。
申請期限は登録後の期限と、事業全体の最終期限の両方
今回の申請要領では、新車登録・届出の対象期間は2025年12月16日から2027年2月1日まで、申請書の最終到着期限は2027年2月12日です。予算状況による早期終了もあるため、この日まで必ず利用できると考えないでください。
個人が自家用車を購入し、2026年5月1日以降に登録する場合の申請期限は、支払手続きの状況で分かれます。
| 支払手続きの状況 | 申請期限の基本 |
|---|---|
| 新車登録日までに支払手続きが完了 | 登録日から1か月以内。翌月の登録日と同じ日の前日が目安 |
| 登録日より後に支払手続きが完了 | 登録日の翌々月末まで |
| 計算した期限が事業の最終期限より後 | 2027年2月12日の最終期限を超えることはできない |
申請方法や期限日の扱いは個人・自家用車の申請要領で確認します。単に「納車から1か月」と覚えると誤ります。登録の後に購入者が書類を受け取るまでの日数も見込み、販売店からいつ書類をもらえるか決めてください。
購入者・販売店のどちらが申請する?
個人が購入する場合は、補助対象車の購入者が申請者になります。販売店が書類作成や手続きを支援する場合も、申請する人、連絡先、入金先、期限の管理を確認します。「販売店がやると思っていた」という状態を残さないことが先決です。
ローン購入では所有権留保などの扱いがあるため、車検証上の所有者と使用者の記載を販売店に確認します。リースは原則としてリース会社が申請する仕組みで、個人購入と同じ書類・受け取り方ではありません。補助相当額がリース料金へどう反映されるか、契約書の内訳で確かめてください。
登録前に用意したい資料
- 本人確認に使う資料と、氏名・住所の一致を確認する情報
- 車名、型式、グレード、車両コード、見積金額が分かる資料
- 登録後に受け取る車検証等の車両情報
- 請求書・領収書など、購入額と支払手続きを確認できる資料
- 補助金の振込口座と、申請方法ごとの必要書類
ローン、所有権留保、代理申請などで必要な資料が変わります。上記だけで提出完了とは考えず、公式の申請区分を選んで書類一覧と照合します。氏名表記や車両情報の不一致は、期限間際に修正が必要になる原因になります。
補助金適用後の購入費用を比較する
計算は「支払総額-国の補助金-適用できる自治体補助」です。ただし、支払総額には車両本体だけでなく付属品、登録関連費用、保険などを含めて比べます。充電設備の工事費や駐車場の条件も、車両とは別の支出として加えます。
例として、上表のbZ4Xの対象仕様について、同じ内容の支払総額を仮に500万円と置きます。国の補助が130万円なら還元後370万円、78万円なら422万円で、差は52万円です。500万円は計算用に置いた金額で、販売価格や実際の見積もりではありません。値引き、税、オプション、自治体補助はこの比較へ含めていません。
補助金が後日入金される場合は、購入時には補助差引前の資金が必要になります。ローン返済額を考えるときも、入金を待たずに支払えるか確認しましょう。金利や保険、充電料金まで含めた費用は走行距離と住環境で変わるため、「EVなら必ず安い」とは決められません。
ガソリン車と比べる場合は、燃料価格の変動と補助制度も別に見ます。現在の支援の仕組みはガソリン補助金の見直しと家計への影響で確認できます。
自治体補助は併用条件と申請順を確認する
国のほかの補助金と同じ車両へ重ねて申請することには制限があります。自治体の制度も、住所、保有期間、再生可能エネルギーの利用、申請前の購入可否など、独自の要件があります。国の対象車というだけで自治体側の最大額まで足し合わせないでください。
国の補助金決定通知が自治体申請に必要なのか、自治体側で購入前の手続きが必要なのかを窓口へ尋ねます。先に登録すると使えなくなる制度も考えられるため、契約前に国と自治体の工程を一枚に並べると判断しやすくなります。
受給後に売却する場合は、保有義務に注意
補助対象車には、車両区分等に応じて3年または4年の処分制限期間があります。期間内の売却、譲渡、廃棄などは自由に進めず、センターの承認や返納の要否を確認します。補助金を受けた直後に乗り換える計画なら、受給額だけで判断しないでください。
事故や故障、転居などで事情が変わった場合も、個別の扱いを確認します。販売店の下取り査定が出たことと、補助制度上の処分承認を受けたことは別です。交付決定通知や申請の控えは、車を保有している間に取り出せるよう保管しておきます。
よくある質問
12月に契約すれば、12月の補助額を受け取れますか?
契約日だけでは決まりません。対象車両の新車登録・届出日と、その日に適用される銘柄別の補助額を確認します。登録予定が変わった場合は見積もりを更新してください。
中古EVや個人間売買も対象ですか?
この記事で扱う枠は対象の新車購入です。中古車の安い購入価格に、新車向けのCEV補助額を差し引くことはできません。別制度がある場合は、その募集要領で判断します。
2027年春に買う場合の補助額も確定していますか?
今回確認した対象登録期間は2027年2月1日までです。それより後の購入について、今回の改定表がそのまま適用されるとは言えません。次の制度の正式な対象期間・車両一覧・予算を確認してから計算してください。
購入前に販売店へ確認する5点
- 見積書の仕様と公式一覧の車両コードが一致しているか。
- 登録予定日と、その日の補助額はいくらか。
- 支払手続きの完了日と申請期限はいつか。
- 申請者・提出担当・不足書類への対応者は誰か。
- 補助を受けられなかった場合も、支払計画に無理がないか。
注文前と登録前に、上記の公式お知らせ、銘柄別一覧、申請要領を再確認してください。




