ホルムズ海峡封鎖リスクで生活費はどうなる?買っておくものと備蓄費用・エネルギー対策

この記事では、原因・確認ポイント・自力対応の限界・相談判断の流れを整理します。

ホルムズ海峡の封鎖やイラン戦争リスクが高まると、日本の暮らしにはどのような影響が出るのでしょうか。ニュースでは原油価格、LNG、タンカー、エネルギー安全保障といった言葉が出てきますが、家庭目線で見ると、気になるのは「電気代やガソリン代は上がるのか」「食品や日用品は値上がりするのか」「備蓄は何日分あれば足りるのか」という点です。

結論からいうと、ホルムズ海峡やイラン戦争リスクは、ただちに日本中の食料がなくなるという話ではありません。しかし、日本はエネルギーや食料の一部を海外に依存しており、原油・LNG・物流費・肥料・包装資材・電気代などを通じて、生活費全体に影響が広がる可能性があります。IEAは、2025年にホルムズ海峡を通過した原油が日量約1,500万バレル、世界の原油貿易の約34%にあたると説明しており、日本や韓国は同海峡を通る原油フローへの依存度が高い国として示されています。

そのため、これからの家庭防衛では、従来の「3日分」「1週間分」の防災備蓄だけでなく、物価上昇・物流不安・エネルギー価格上昇に備える6か月〜1年以上の生活防衛備蓄を少しずつ作る考え方が重要になっています。

この記事では、ホルムズ海峡・イラン戦争リスクで生活費がどう変わるのか、なぜ6か月〜1年以上の備蓄を考えるべきなのか、3人家族でどれくらい費用がかかるのか、食料・水・日用品・エネルギー対策まで現実的に整理します。

ホルムズ海峡・イラン戦争リスクで生活費はどう変わるのか

ホルムズ海峡の通航不安やイラン戦争リスクが日本の暮らしに与える影響は、主にエネルギー価格を通じて表れます。原油やLNGの供給に不安が出ると、ガソリン代、電気代、ガス代、物流費、製造コストが上がりやすくなります。

家庭で感じやすい影響としては、次のようなものがあります。

  • ガソリン代・灯油代が上がる
  • 電気代・ガス代が上がる
  • 食品の製造・輸送コストが上がる
  • 冷凍食品・加工食品・日用品の価格に影響する
  • 農業用燃料・肥料・包装資材のコストが上がる
  • 不安心理により、水・米・缶詰などが一時的に品薄になる

資源エネルギー庁は、中東情勢を踏まえたエネルギー安全保障情報の中で、日本は2026年2月時点で約8か月分の石油備蓄を行っていると説明しています。また、2026年3月1日時点で電力・ガス会社が400万トン弱のLNG在庫を有し、これはホルムズ海峡を経由して届けられるLNG輸入量の1年分に相当するとしています

つまり、国として一定の備えはあります。しかし、国の備蓄があることと、家庭の生活費が上がらないことは別問題です。燃料価格が上がれば、商品価格やサービス料金に時間差で影響する可能性があります。

3日分・1週間分の備蓄では足りない時代になっている

防災の基本として、これまで家庭では「最低3日分、できれば1週間分」の備蓄がよくすすめられてきました。首相官邸の防災ページでも、飲料水は1人1日3リットルを目安に3日分、非常食も3日分を備えること、また大規模災害時には1週間分の備蓄が望ましいとされています。

この3日分・1週間分の備蓄は、地震、台風、大雨、断水、停電などの災害直後には非常に重要です。ただし、ホルムズ海峡封鎖やイラン戦争リスクのような国際情勢による生活費上昇は、数日で終わるとは限りません。

家庭で考えるべきリスクは、短期的な「食べ物がない」ではなく、次のような長期的な負担です。

  • 食品が少しずつ値上がりする
  • 日用品の価格が上がる
  • 電気代・ガソリン代が家計を圧迫する
  • 一部商品が一時的に品薄になる
  • 不安心理で買い物のタイミングが難しくなる
  • 子育て・介護世帯ほど代替がききにくい商品が不足する

そのため、これからの備蓄は「災害直後の数日をしのぐ備え」と「生活費上昇に耐える家庭内在庫」を分けて考える必要があります。

公的備蓄と生活防衛備蓄は目的が違う

日本には石油備蓄やLNG在庫など、公的・民間によるエネルギーの備えがあります。これは国全体の供給を安定させるための仕組みです。資源エネルギー庁は、日本の石油備蓄には国家備蓄、民間備蓄、産油国共同備蓄の3つがあると説明しています。

一方で、家庭の生活防衛備蓄は、国の備蓄とは目的が違います。家庭備蓄の目的は、価格上昇や一時的な品薄が起きても、慌てずに普段の生活を続けることです。

備蓄の種類目的家庭への影響
公的備蓄国全体のエネルギー供給を安定させる供給不安を和らげる役割がある
企業在庫電力・ガス・物流・小売の供給を支える流通や価格に影響する
家庭内備蓄家庭の食事・衛生・電源・生活費を守る日々の不安と出費を抑える

国の備蓄があるから家庭備蓄は不要、ということではありません。家庭では、米、水、缶詰、日用品、簡易トイレ、電源、燃料代の上昇に備える家計管理が必要です。

なぜ6か月〜1年以上の備蓄が必要なのか

6か月〜1年以上の備蓄というと、大げさに感じるかもしれません。しかし、ここでいう長期備蓄は、部屋いっぱいに非常食を積み上げることではありません。普段使う食品や日用品の家庭内在庫を、少しずつ厚くしていく考え方です。

6か月〜1年以上の生活防衛備蓄が必要になる理由は、主に次の4つです。

  • 国際情勢による価格上昇は長引くことがある
  • 食品や日用品は値上げ後に元の価格へ戻りにくい
  • 子育て・介護用品は代替しにくい
  • 一度に買うより、安い時期に分散購入した方が家計にやさしい

農林水産省によると、令和6年度の日本の食料自給率はカロリーベースで38%、生産額ベースで64%です。日本は国内生産もありますが、輸入食料、飼料、肥料、燃料、物流にも影響を受ける構造です。

つまり、家庭でできる対策は、海外情勢を予測することではなく、価格が上がる前から「使うものを少し多めに持つ」ことです。6か月〜1年以上の備蓄は、買い占めではなく、家計を守るための在庫管理と考えると取り組みやすくなります。

ホルムズ海峡封鎖リスクに備えて買っておくもの

ホルムズ海峡の封鎖リスクを考えるとき、まず意識したいのは「買い占め」ではなく、生活に必要なものを切らさないための備えです。特に日本はエネルギーや輸入原材料の影響を受けやすいため、ガソリン代、電気代、物流費、食品価格、日用品価格にじわじわ影響が出る可能性があります。

そのため、ホルムズ海峡封鎖に備えて買っておくものは、非常食だけでは不十分です。食料、水、衛生用品、電源、燃料高騰への備え、赤ちゃんや高齢者に必要なものまで、家庭ごとに優先順位を決めて準備することが大切です。

まず優先したい食料品

最初に備えたいのは、日常でも食べられて保存しやすい食料です。特別な非常食だけを大量に買うのではなく、普段の食事に使えるものを少し多めに持つ「ローリングストック」が現実的です。

  • 米、無洗米、パックご飯
  • 乾麺、パスタ、袋麺
  • 缶詰、レトルト食品
  • 味噌汁、スープ、フリーズドライ食品
  • 小麦粉、ホットケーキミックス
  • 常温保存できる野菜ジュース、豆乳、ロングライフ牛乳
  • のり、ふりかけ、乾物、切り干し大根
  • チョコレート、飴、栄養補助食品

ポイントは、家族が実際に食べられるものを選ぶことです。備蓄用に買ったものの、口に合わず消費できない食品ばかりになると、期限切れや廃棄につながります。

水・飲料で買っておくもの

ホルムズ海峡封鎖そのものが水道停止に直結するわけではありません。ただし、災害や物流混乱、物価高への備えとあわせて考えるなら、水は最優先で確保しておきたいものです。

  • 飲料水
  • お茶、スポーツドリンク
  • 赤ちゃん用の調乳水
  • 給水用ポリタンク
  • 簡易浄水器

目安としては、最低でも1人1日3リットルを基準に考えます。まずは3日分、次に1週間分、余裕があれば2週間分以上へ増やしていくと無理がありません。

日用品・衛生用品で買っておくもの

物価高や物流費の上昇で影響を受けやすいのが、トイレットペーパー、洗剤、衛生用品などの日用品です。これらは毎日使うため、価格が上がると家計への負担が積み重なります。

  • トイレットペーパー
  • ティッシュペーパー
  • ウェットティッシュ
  • アルコール消毒液
  • マスク
  • 洗濯洗剤、食器用洗剤
  • ラップ、アルミホイル、ポリ袋
  • ゴミ袋
  • 生理用品
  • 常備薬、ばんそうこう、消毒用品

日用品は一度に大量購入するよりも、普段使う量の1〜2か月分を目安に少しずつ増やす方が管理しやすくなります。

電気・ガス・燃料高騰に備えて買っておくもの

ホルムズ海峡封鎖で特に影響を受けやすいのは、エネルギー価格です。ガソリン、電気代、ガス代、灯油代が上がると、食品や日用品の価格にも波及する可能性があります。

  • モバイルバッテリー
  • ポータブル電源
  • ソーラー充電器
  • LEDランタン
  • 乾電池
  • カセットコンロ
  • カセットボンベ
  • 保温シート、防寒具

カセットボンベは、停電やガス停止時だけでなく、電気代やガス代が上がったときの調理手段としても役立ちます。ただし、保管場所や使用期限、火気の扱いには十分注意が必要です。

赤ちゃん・高齢者・ペットがいる家庭で追加したいもの

家族構成によって、買っておくべきものは変わります。特に赤ちゃん、高齢者、持病のある人、ペットがいる家庭では、一般的な備蓄リストだけでは足りない場合があります。

  • 粉ミルク、液体ミルク
  • 哺乳瓶、使い捨て哺乳ボトル
  • おむつ、おしりふき
  • 離乳食
  • 介護用おむつ
  • 服薬中の薬
  • 補聴器用電池
  • ペットフード
  • ペットシーツ

これらは代替がききにくいため、価格高騰や在庫不足が起きてから探すと負担が大きくなります。必要な家庭では、一般的な食料備蓄よりも優先度を高めて考えるべきです。

買いだめしすぎないための考え方

ホルムズ海峡封鎖という言葉を見ると、不安から一気に買いだめしたくなるかもしれません。しかし、必要以上の買い占めは家計を圧迫し、保管場所を取り、食品ロスにもつながります。

現実的には、まず3日分、次に1週間分、余裕があれば1か月分という順番で増やしていくのがおすすめです。いきなり半年分をそろえるより、毎月の買い物で少しずつ備蓄量を増やす方が続けやすくなります。

大切なのは、「何か起きたら慌てて買う」のではなく、「普段から少し多めに持つ」ことです。ホルムズ海峡封鎖への備えは、買い占めではなく、家計と生活を守るための生活防衛として考えましょう。

長期備蓄で考えるべき4つの費用

長期備蓄では、非常食だけでなく、生活全体を支える費用を考える必要があります。特に重要なのは、次の4つです。

分類備えるもの目的
食料米、パスタ、缶詰、レトルト、粉ミルク、調味料食費上昇と一時的な品薄に備える
飲料水、給水タンク、浄水手段災害・断水・調理用水に備える
日用品・衛生用品トイレットペーパー、紙おむつ、洗剤、簡易トイレ生活衛生と代替しにくい用品を守る
エネルギーカセットボンベ、モバイルバッテリー、ポータブル電源、燃料費予備停電・調理・通信・移動に備える

長期備蓄では、すべてを専用の防災用品でそろえる必要はありません。普段食べるもの、普段使うものを中心にすると、賞味期限切れや無駄を防ぎやすくなります。

食料備蓄にかかる費用目安

食料備蓄の費用は、何を備えるかで大きく変わります。高価な長期保存食だけでそろえると費用が高くなりますが、米、パスタ、乾麺、缶詰、レトルト食品を組み合わせれば、現実的な費用で始められます。

3人家族を想定した場合、1か月分の食料備蓄を新たに積み上げる費用は、内容によっておおよそ3万円〜7万円程度がひとつの目安です。

食品1か月分の目安費用目安
米・主食米10〜20kg、パスタ、乾麺、パックご飯8,000〜20,000円
缶詰・たんぱく源魚缶、肉缶、大豆、ツナ缶など8,000〜20,000円
レトルト・即食食品カレー、丼、スープ、味噌汁など8,000〜20,000円
補助食品野菜ジュース、ゼリー、栄養補助食品5,000〜10,000円
調味料・油塩、砂糖、味噌、醤油、油3,000〜8,000円

この金額は、すべてを新規購入した場合の目安です。実際には、普段の買い物で少しずつ増やすことで、月1万円〜3万円程度からでも備蓄を厚くできます。

水の長期備蓄は現物だけでは限界がある

飲料水は、1人1日3リットルが基本の目安です。3人家族なら1日9リットル、1か月で約270リットル、6か月で約1,620リットル、1年で約3,285リットルになります。

期間3人家族の飲料水目安2Lペットボトル換算
3日分約27L約14本
1週間分約63L約32本
1か月分約270L約135本
6か月分約1,620L約810本
1年分約3,285L約1,643本

この数字を見ると分かる通り、水を6か月〜1年分すべて現物で保管するのは、多くの家庭では現実的ではありません。水の長期備蓄は、現物のペットボトルに加えて、給水タンク、浄水器、生活用水、自治体の給水拠点確認を組み合わせて考える必要があります。

最低限、飲料水は3日分〜1週間分を現物で用意し、それ以上は給水・浄水・生活用水の確保をセットで考えるのが現実的です。

日用品・衛生用品の備蓄費用

長期備蓄で見落としやすいのが、日用品と衛生用品です。食料は意識していても、トイレットペーパー、洗剤、紙おむつ、生理用品、簡易トイレ、防臭袋などが不足すると生活の負担が大きくなります。

用品6か月分の費用目安1年分の費用目安
トイレットペーパー・ティッシュ8,000〜15,000円16,000〜30,000円
洗剤・シャンプー・石けん10,000〜20,000円20,000〜40,000円
ウェットティッシュ・除菌用品5,000〜15,000円10,000〜30,000円
簡易トイレ・防臭袋10,000〜30,000円20,000〜50,000円
紙おむつ・介護用品家庭により大きく変動家庭により大きく変動

赤ちゃんがいる家庭では、粉ミルク、液体ミルク、おむつ、おしりふきの費用が加わります。高齢者がいる家庭では、紙パンツ、尿取りパッド、介護食、常備薬の管理も必要です。

エネルギー備蓄に必要な費用

ホルムズ海峡・イラン戦争リスクで最も意識したいのが、エネルギー対策です。原油やLNGの影響は、電気代、ガス代、ガソリン代、灯油代に波及しやすいためです。

家庭でできるエネルギー備蓄には、次のようなものがあります。

対策費用目安役割
カセットコンロ3,000〜10,000円停電時・ガス停止時の調理
カセットボンベ3本で500〜1,000円前後調理用燃料
モバイルバッテリー2,000〜10,000円スマホ充電・情報収集
ポータブル電源30,000〜150,000円以上停電時の電源確保
LEDライト・ランタン1,000〜5,000円夜間の安全確保
乾電池1,000〜5,000円ライト・ラジオ用

ポータブル電源は便利ですが、すべての家庭に最初から必要とは限りません。まずはLEDライト、乾電池、モバイルバッテリー、カセットコンロ、カセットボンベから整えると、費用を抑えながら停電対策を始められます。

カセットボンベ・ポータブル電源・ガソリン管理の考え方

カセットボンベは、停電時やガス停止時の調理に役立ちます。ただし、保管方法には注意が必要です。高温になる場所や直射日光が当たる場所を避け、メーカーの使用期限や保管方法を確認しましょう。

ポータブル電源は、スマホ、ライト、小型家電の電源確保に役立ちます。ただし、冷蔵庫や電子レンジ、電気ケトルなど消費電力が大きい家電を長時間使うには、大容量が必要になります。購入前に、何を何時間使いたいのかを確認しましょう。

ガソリンについては、家庭で大量に保管するのは危険です。ガソリンは消防法上の規制があり、保管には専用容器や安全管理が必要です。一般家庭では、ガソリンを大量に買い置きするより、車の燃料を普段から半分以下にしない、台風前や災害前に早めに給油する、といった管理の方が現実的です。

3人家族で6か月分を備える費用目安

3人家族で6か月分の生活防衛備蓄を考える場合、すべてを一度に購入すると大きな負担になります。現実的には、まず食品・水・日用品・電源対策を分けて積み上げる形がおすすめです。

分類6か月分の費用目安考え方
食料180,000〜420,000円月3万〜7万円相当を6か月分
飲料水・給水用品20,000〜60,000円現物水+給水タンク+浄水手段
日用品・衛生用品40,000〜100,000円紙類、洗剤、簡易トイレ、衛生用品
エネルギー対策30,000〜150,000円ライト、電池、ボンベ、電源用品
合計270,000〜730,000円家庭条件により大きく変動

この金額だけを見ると大きく感じますが、すべてを防災専用として買う必要はありません。米、缶詰、レトルト、洗剤、紙類などは普段使いできるため、家庭内在庫として少しずつ増やすことができます。

3人家族で1年分を備える費用目安

1年分の備蓄を考える場合、食品や日用品の保管場所、賞味期限、家族の好み、季節用品の入れ替えが重要になります。1年分は「一度買って置いておく」より、ローリングストックで回すことが前提です。

分類1年分の費用目安注意点
食料360,000〜840,000円賞味期限と栄養バランスを管理
飲料水・給水用品30,000〜100,000円全量現物保管は難しい
日用品・衛生用品80,000〜200,000円紙類・洗剤・介護用品で変動
エネルギー対策50,000〜250,000円ポータブル電源の有無で差が出る
合計520,000〜1,390,000円無理のない積み上げが必要

1年分の備蓄は、すべての家庭に同じ形で必要というわけではありません。ただし、ホルムズ海峡・イラン戦争リスクのように、燃料・物流・物価への影響が長期化する可能性を考えると、6か月分を第一目標にし、余裕があれば1年分へ広げる考え方は現実的です。

一気に買うのではなく月1万円〜3万円で積み上げる

長期備蓄は、一気に買うと家計への負担が大きくなります。おすすめは、月1万円〜3万円の範囲で、普段使うものを少しずつ増やす方法です。

月の積立額6か月で増やせる備蓄額1年で増やせる備蓄額
月1万円6万円12万円
月2万円12万円24万円
月3万円18万円36万円

月1万円でも、米、パスタ、缶詰、レトルト食品、トイレットペーパー、洗剤、水などを計画的に増やせば、半年後にはかなり家庭内在庫が厚くなります。

買う順番は、次のようにすると無駄が出にくいです。

  • 1か月目:米・水・缶詰・レトルト食品
  • 2か月目:パスタ・乾麺・調味料・油
  • 3か月目:トイレットペーパー・洗剤・衛生用品
  • 4か月目:簡易トイレ・防臭袋・ウェットティッシュ
  • 5か月目:カセットコンロ・ボンベ・ライト・電池
  • 6か月目:不足分の食品・日用品を補充

買い占めではなく家庭内在庫を増やす考え方

長期備蓄というと、買い占めのように感じる方もいるかもしれません。しかし、LifeXreesでおすすめしたいのは、短期間で大量に買うことではありません。普段使うものを少し多めに持ち、古いものから使い、使った分を買い足す家庭内在庫管理です。

買い占めと生活防衛備蓄の違いは、次の通りです。

項目買い占め生活防衛備蓄
購入タイミング不安なニュース直後に一気に買う平時から少しずつ増やす
商品選び目についたものを大量購入普段使うものを中心に選ぶ
管理期限切れや保管不足が起きやすいローリングストックで使い回す
家計への影響一時的に大きな出費になる月1万〜3万円で分散できる
社会への影響一時的な品薄を招きやすい平時購入なので負荷が少ない

不安が大きい時ほど、一気に買うのではなく、家庭に必要な量を把握し、計画的に増やすことが大切です。

よくある勘違い:備蓄は非常食だけを買うことではない

長期備蓄でよくある勘違いは、「長期保存食を大量に買えば安心」と考えてしまうことです。もちろん長期保存食は便利ですが、それだけでは普段の食生活に合わない場合があります。

長期備蓄では、次のような点にも注意しましょう。

  • 米やパスタなど普段食べる主食を中心にする
  • 缶詰・レトルト・スープでたんぱく質と野菜を補う
  • 粉ミルク・介護食・薬など代替しにくいものを優先する
  • 水は現物だけでなく給水・浄水手段も考える
  • 日用品と簡易トイレを忘れない
  • 停電時の調理・照明・スマホ充電を考える

備蓄は、家族が実際に使えることが最も重要です。食べ慣れないもの、使い慣れないものばかりを買うと、いざというときに役立ちにくくなります。

自力で今日からできる生活防衛備蓄

ホルムズ海峡やイラン戦争リスクは、家庭でコントロールできるものではありません。しかし、家庭内在庫を整えることは今日からできます。

まずは、次の順番で確認してみましょう。

  • 家に米・水・缶詰・レトルトが何日分あるか確認する
  • トイレットペーパー・洗剤・紙おむつなどの残量を確認する
  • 停電時に使えるライト・電池・モバイルバッテリーを確認する
  • カセットコンロとボンベの有無を確認する
  • 賞味期限が近い食品を手前に出す
  • 月1万円〜3万円の備蓄予算を決める

最初から6か月分を完成させる必要はありません。まずは1週間分、次に1か月分、3か月分、6か月分と段階的に増やす方が続けやすいです。

自力対応の限界:家庭備蓄だけでは解決できないこと

家庭備蓄は大切ですが、すべての不安を家庭だけで解決できるわけではありません。特に、エネルギー価格、燃料供給、輸入状況、避難情報、医療・介護用品の確保については、公的情報や専門家の確認が必要です。

次のような場合は、一次情報を確認しましょう。

  • ガソリン・灯油・電気代の急変が気になる
  • 地域の給水拠点や避難所を確認したい
  • 高齢者・乳幼児・持病がある家族の備蓄に不安がある
  • マンションの停電・断水ルールを確認したい
  • ポータブル電源や燃料の安全な使い方を確認したい

SNSの情報だけで判断すると、不安が大きくなりすぎることがあります。資源エネルギー庁、農林水産省、自治体、首相官邸防災情報など、信頼できる情報も合わせて確認しましょう。

FAQ

ホルムズ海峡やイラン戦争リスクで日本の食料はすぐ不足しますか?

すぐに日本中の食料がなくなると考える必要はありません。ただし、原油・LNG・物流費・電気代・肥料・包装資材などのコスト上昇を通じて、食品や日用品の価格に影響が出る可能性があります。短期の買いだめではなく、6か月〜1年以上を見据えた家庭内在庫の積み上げが現実的です。

6か月〜1年以上の備蓄は本当に必要ですか?

災害直後の備えとしては3日分〜1週間分が基本ですが、国際情勢による生活費上昇は長期化することがあります。6か月〜1年以上の備蓄は、すべてを非常食でそろえるという意味ではなく、普段使う食品・水・日用品・電源対策を計画的に増やす生活防衛策として考えるのがおすすめです。

3人家族で6か月分の備蓄費用はいくら必要ですか?

内容によりますが、食料・水関連・日用品・エネルギー対策を含めると、おおよそ27万円〜73万円程度が目安です。すべてを一度に買う必要はなく、月1万円〜3万円ずつ積み上げる方法が現実的です。

1年分の水をペットボトルで保管した方がよいですか?

3人家族で1年分の飲料水をすべて現物保管するには、2Lペットボトルで約1,600本以上が目安になり、多くの家庭では現実的ではありません。飲料水は3日分〜1週間分を現物で備え、それ以上は給水タンク、浄水器、生活用水、自治体の給水拠点確認を組み合わせて考えるのが現実的です。

ポータブル電源は必ず必要ですか?

必須ではありません。まずはLEDライト、乾電池、モバイルバッテリー、カセットコンロ、カセットボンベを整えるだけでも停電対策になります。乳幼児や高齢者がいる家庭、在宅勤務、医療・介護機器を使う家庭では、必要に応じてポータブル電源を検討しましょう。

まとめ:ホルムズ海峡・イラン戦争リスクに備え、6か月〜1年以上の生活防衛備蓄を始めよう

ホルムズ海峡の封鎖やイラン戦争リスクは、日本の暮らしにも無関係ではありません。特に、原油・LNG・物流費・電気代・ガソリン代の上昇を通じて、食品や日用品の価格に影響する可能性があります。

ただし、不安に任せて一気に買いだめする必要はありません。大切なのは、3日分・1週間分の防災備蓄に加えて、6か月〜1年以上を見据えた生活防衛備蓄を少しずつ整えることです。

3人家族の場合、6か月分の備蓄費用は食料・水関連・日用品・エネルギー対策を含めて27万円〜73万円程度、1年分では52万円〜139万円程度が目安になります。ただし、これは一括購入する金額ではなく、家庭内在庫として積み上げる総額です。

まずは月1万円〜3万円の範囲で、米、パスタ、缶詰、レトルト食品、水、トイレットペーパー、洗剤、簡易トイレ、カセットボンベ、ライト、モバイルバッテリーを少しずつ増やしていきましょう。

生活防衛備蓄は、恐怖で動くものではなく、家計と家族の安心を守るための現実的な準備です。今日できることとして、自宅にある食品・水・日用品・電源用品を確認し、足りないものをリスト化するところから始めてみてください。

あとがき

LifeXreesでは、ホルムズ海峡・イラン戦争リスクのような国際情勢による生活費上昇にも備えられるよう、家庭で無理なく続けられる防災・備蓄・生活防衛の考え方を紹介しています。食料備蓄、水の備蓄、停電対策、簡易トイレ、赤ちゃんや高齢者がいる家庭の備えもあわせて確認し、家族構成に合った6か月〜1年以上の備蓄を少しずつ整えていきましょう。

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LifeXrees編集部

住まい・害獣害虫・家電・観光・防災など、暮らしの実用情報を編集しています。