※本記事は2026年9月時点で確認できる公益社団法人日本しろあり対策協会の防除施工標準仕様書・Q&A・調査資料などをもとに、一般的な戸建て住宅の玄関まわりで起こるシロアリ被害について整理しています。住宅構造や防蟻工法は建物によって異なるため、実際の施工判断では新築時の仕様書・防蟻保証書も確認してください。
玄関框の下に土のようなものが付いている。
春になったら玄関から黒い羽アリが大量に出てきた。
玄関ドア枠の下だけ、木がボロボロになっている。
こうした症状があると、「玄関なのに、なぜシロアリが出るの?」と思うかもしれません。
しかし、玄関は戸建て住宅の中でもシロアリの侵入を確認しておきたい場所の一つです。
玄関には、土間コンクリート、タイル、木製の玄関框、ドア枠、基礎、玄関ポーチなど、性質の異なる部材が集まっています。
しかも玄関土間の下は、通常の床下から直接確認できない住宅もあります。
そのため、床下全体には目立った異常がなくても、玄関まわりだけでシロアリ被害が進んでいる可能性があります。
この記事では、玄関にシロアリが出る主な侵入経路と、自分で確認できる場所、羽アリや蟻道を見つけたときに何をすればいいのかを順番に解説します。
結論|玄関でシロアリが気になるなら、まず5か所を確認する
玄関で異変を見つけたとき、最初に見ておきたいのは次の5か所です。
| 確認場所 | 見るポイント | 自分で確認しやすい? |
|---|---|---|
| 玄関框 | 表面の浮き・穴・土・羽アリ | ◎ |
| ドア枠の下端 | 穴・崩れ・変色・空洞感 | ◎ |
| 土間と木部の境目 | 泥状の筋・隙間・羽アリ | ○ |
| 玄関ポーチ・基礎 | 蟻道・ひび割れ・木材の放置 | ◎ |
| 玄関に隣接する床下 | 蟻道・木材被害・漏水 | △ |
玄関框だけを見て「ここだけ薬を入れればいい」と考えないことが重要です。
框はシロアリが見つかった場所であって、実際の侵入口は土間下や基礎側にある場合があります。
なぜ玄関はシロアリの侵入場所になりやすい?
日本しろあり対策協会が公表している住宅調査の一例では、シロアリの侵入箇所について全国集計した結果、玄関が21%で最も多く、基礎打ち継ぎ隙間11%、配管隙間10%、勝手口7%などが続いています。
これは特定の住宅構法を対象にした調査結果であり、すべての住宅で「被害の21%が玄関」という意味ではありません。
それでも、玄関がシロアリ対策で軽視できない場所であることは分かります。
玄関で注意したい理由は主に3つあります。
- 土壌に近い
- 木材とコンクリートの境界がある
- 通常の床下から見えない部分がある
つまり、玄関は「シロアリが好む特別な部屋」というより、地面から木部までつながる経路を確認しにくい構造になりやすい場所と考えると分かりやすいでしょう。
玄関にシロアリが出る7つの原因・侵入経路
| 場所 | 侵入・被害につながるポイント |
|---|---|
| 1.玄関土間 | 床下から裏側を確認できない場合がある |
| 2.玄関框 | 土間と室内床との境界に木材がある |
| 3.ドア枠 | 下端が土間・外部に近い |
| 4.玄関ポーチ | 基礎本体との打ち継ぎなどが生じる |
| 5.基礎との境目 | 小さな隙間が侵入経路になる場合がある |
| 6.配管・配線まわり | 貫通部に隙間ができる場合がある |
| 7.雨水・漏水がある木部 | 木材腐朽とシロアリ被害を切り分ける必要がある |
1.玄関土間の下から侵入するケース
玄関は、リビングや廊下と同じ床構造ではありません。
多くの住宅では、玄関部分に土間コンクリートやタイルが施工されています。
このため、床下点検口から住宅の床下へ入ることができても、玄関土間の真下までは直接確認できないことがあります。
ここが玄関のシロアリ点検を難しくする理由の一つです。
シロアリがコンクリートを食べているわけではない
「玄関はコンクリートなのに、なぜシロアリが出るの?」と思うかもしれません。
通常、シロアリが健全なコンクリートを木材のように食べ進んで侵入するわけではありません。
確認するのは、
- コンクリートの打ち継ぎ
- 基礎との境界
- 土間と木部との取り合い
- 配管・配線の貫通部
- 経年で生じた隙間
です。
特に玄関ポーチなど、基礎本体へ後から施工されるコンクリートとの境界は、防蟻上注意したい部分です。
2.玄関框がシロアリ被害を受けるケース
玄関框は、玄関土間から室内へ上がるところにある横長の部材です。
毎日目にする場所ですが、表面がきれいだから内部まで問題ないとは限りません。
シロアリは木材の内部を食害し、表面を残すことがあります。
玄関框では、次のような変化を確認します。
- 表面が部分的に浮いている
- 一か所だけ柔らかい
- 軽くたたくと音が違う
- 継ぎ目に土のようなものが付いている
- 小さな穴がある
- 框の下から羽アリが出た
日本しろあり対策協会のQ&Aでも、玄関框に被害が確認されたケースについて、穿孔して薬剤を注入する方法や、一部を開口して処理する方法が紹介されています。
どちらが一律に正しいということではなく、被害位置と補修方法によって施工方法が変わります。
玄関框の傷み=シロアリとは限らない
ここは重要です。
玄関框が黒くなっている、表面が割れている、少し柔らかく感じるからといって、必ずシロアリとは限りません。
玄関は人が頻繁に通るうえ、雨や結露の影響を受けることがあります。
| 症状 | 考えられる原因 |
|---|---|
| 表面の傷 | 経年・靴・荷物などによる物理的な傷 |
| 黒ずみ | 水濡れ・汚れ・腐朽など |
| 木材が柔らかい | シロアリ・腐朽など |
| 小さな穴 | シロアリ以外の木材害虫も候補 |
| 土の筋・蟻土 | シロアリを疑う重要な手掛かり |
| 羽アリが内部から出る | シロアリかアリか種類を確認 |
一つの症状だけで決めず、蟻道・羽アリ・木材内部の状態などを合わせて確認することが大切です。
3.玄関ドア枠の根元から被害が見つかるケース
木製の玄関ドア枠が使われている住宅では、左右の枠の下端も確認してください。
特に土間に近い部分は、雨水や結露などの影響を受けることがあります。
日本しろあり対策協会には、「玄関ドア枠の柱下に穴がある」という相談もあり、シロアリ以外の木材害虫の可能性もあるものの、状況によってはシロアリが疑われるため専門業者への確認をすすめています。
こんな状態なら写真を残す
- ドア枠の一番下だけ穴がある
- 表面を軽く押すと崩れる
- 内部が空洞のように感じる
- 土を詰めたような部分がある
- ドア枠付近から羽アリが出た
すぐに木材を削ったり、穴へ大量の殺虫剤を入れたりする前に、写真を残しておきましょう。
4.玄関ポーチと基礎の境目から侵入するケース
玄関の外側にも確認ポイントがあります。
玄関ポーチは、住宅本体の基礎と別のタイミングでコンクリートが施工されることがあります。
コンクリートの収縮や建物・地盤の動きなどで境界に隙間が生じれば、侵入経路となる可能性があります。
日本しろあり対策協会の調査でも、玄関・勝手口部分からの侵入は全国で確認され、ベタ基礎が増えた住宅でもこれらの部位への防蟻対策が重要とされています。
ポーチ周辺で見るところ
- 基礎表面の蟻道
- ポーチと外壁・基礎との境界
- タイルまわりの不自然な土
- 木製柱や飾り材の腐朽
- 長期間置いた木材・段ボール
- 基礎を隠している植木鉢
特に、地面から基礎へ上向きに伸びる泥の筋がないか確認してください。
5.基礎との小さな隙間を利用するケース
ベタ基礎住宅でも、シロアリの侵入経路が完全になくなるわけではありません。
ベタ基礎では床下の地面がコンクリートで覆われるため、シロアリ対策上は有利です。
一方、玄関、配管、基礎の打ち継ぎなどには別の確認ポイントがあります。
「ベタ基礎だから玄関も絶対安全」とは考えず、地面から木部へつながる隙間がないかを見るのがポイントです。
6.配管・配線の貫通部を利用するケース
住宅によっては玄関周辺にも電気配線や設備配管があります。
コンクリートを貫通する部分では、配管そのものではなく、配管と周囲との隙間が確認ポイントになります。
玄関の近くに水回りがある間取りなら、床下側の配管周辺も合わせて確認するとよいでしょう。
7.雨水や漏水で木材が傷んでいるケース
「湿気があるからシロアリが発生した」と単純にはいえません。
ただ、シロアリ被害と木材腐朽が同時に見つかるケースはあります。
玄関周辺では、
- 雨が吹き込みやすい
- ドア枠の下がいつも濡れている
- 玄関ポーチに水がたまる
- 外壁側から水が回っている
- 近くの配管から漏水している
といった状態がないか確認します。
木材が濡れているなら、シロアリ薬剤を施工するだけではなく、水が来ている原因を直すことも必要です。
玄関で見つかるシロアリの代表的なサイン
蟻道
シロアリは地中から建物へ移動するとき、土などを使って「蟻道」と呼ばれる通路を作ることがあります。
玄関ポーチ横の基礎などに、泥を細長く盛ったような筋があれば確認してください。
蟻土
木材の割れ目や継ぎ目に、土を詰めたようなものが見えることがあります。
食痕
木材の内部を食べられ、表面だけが薄く残っている場合があります。
空洞音
被害が進んだ木材では、軽くたたいた際に周囲と違う音がすることがあります。
ただし、自分で強くたたいたりドライバーを突き刺したりする必要はありません。
羽アリ
春から夏に玄関框・ドア枠などの隙間からまとまって羽アリが出た場合は、虫の種類と発生位置を確認してください。
玄関から羽アリが出たら、まず何をする?
羽アリを見つけたら、最初から大量の殺虫剤を吹き付ける前に、次の4つを残します。
- 虫そのものの写真
- 出てきた場所の写真
- 発生した日時
- 可能なら数匹の個体
特に重要なのが「どこから出たか」です。
窓を開けたときに外から数匹入ってきた場合と、玄関框の隙間から何十匹も出てきた場合では意味が違います。
ヤマトシロアリの羽アリは主に春の日中、イエシロアリでは初夏から夏の夜に群飛する傾向があります。
詳しくはLifeXreesの「シロアリの羽アリが出たらどうする?殺虫剤の前に確認したいことと黒アリとの見分け方」で解説しています。
玄関の蟻道を見つけたら、すぐ壊さない
基礎に土の筋を見つけると掃除したくなりますが、調査を考えているなら、先に記録を残してください。
- 建物全体のどの位置か分かる写真
- 蟻道のアップ
- 地面側の始点
- どこまで伸びているか
蟻道は、シロアリの侵入経路を考える重要な手掛かりになります。
見えている蟻道だけを壊しても、地中や木材内部にいるシロアリまでいなくなるわけではありません。
床下点検で「異常なし」でも玄関は別に確認した方がいい
玄関のシロアリ記事で最も覚えておきたいポイントです。
一般的な床下点検では、点検口から床下へ入り、基礎、土台、床束、配管などを確認します。
しかし玄関の土間下は、床下空間から直接見られない住宅があります。
そのため、
「床下ではシロアリが見つからなかった」=「玄関にも被害がない」
とは必ずしもいえません。
玄関框から羽アリが出た、框が内部から傷んでいる、ドア枠下部に穴があるなど、玄関自体に症状がある場合は、玄関そのものを調査対象として見てもらうことが重要です。
玄関だけ薬剤処理すればいい?
玄関に被害が見つかっても、見えている框だけ処理すれば十分とは限りません。
確認したい範囲は、
- 玄関框
- ドア枠
- 土間
- 玄関ポーチ
- 周辺基礎
- 隣接する床下
です。
見えている被害場所と、シロアリが建物へ入った場所は同じとは限りません。
「どこが食べられているか」と「どこから入ってきたか」を分けて考える必要があります。
玄関のシロアリはどうやって駆除する?
施工方法は、被害位置と住宅構造によって変わります。
床下側から処理する
玄関に隣接する床下から施工可能なら、周辺木部や必要箇所へ処理を行います。
框などへ穿孔して薬剤を処理する
床下から届かない木部では、小さな穴を設けて薬剤を処理する場合があります。
日本しろあり対策協会のQ&Aでも、玄関框について穿孔注入と開口して処理する方法のどちらでも、適切に薬剤処理できれば駆除可能としています。
開口して内部を確認・処理する
被害木材の補修も必要な場合は、一部を開けて内部を確認し、防除後に木材を補修・交換する場合があります。
施工方法だけを見て良し悪しを決めるのではなく、「なぜその方法が必要なのか」の説明を受けることが大切です。
シロアリ駆除と玄関框の交換は別の工事
シロアリで框が傷んだ場合、薬剤を施工しても食べられた木材の強度が元に戻るわけではありません。
反対に、新しい框へ交換しただけでシロアリや侵入経路が残っていれば、根本的な対策にならない場合があります。
整理すると、
- シロアリか確認する
- 被害範囲と侵入経路を調べる
- 必要な防除施工をする
- 必要なら木材を補修・交換する
という順番になります。
玄関のシロアリをDIYで駆除できる?
玄関はDIYで住宅全体のシロアリ駆除を行うには難しい場所です。
理由は、
- 土間の下が見えない
- 侵入口が分からない
- 框内部の被害範囲が分からない
- 仕上げ材を傷つける可能性がある
- 玄関以外にもシロアリがいる可能性がある
ためです。
自分で行いやすいのは、薬剤施工よりも、まず異変の記録と建物周囲の確認です。
自分でできる玄関まわりの予防
- ポーチ沿いへ廃材を置かない
- 段ボールを玄関外へ長期間置かない
- 木材を地面へ直接置かない
- 植木鉢で基礎を完全に隠さない
- ドア枠の腐朽を放置しない
- 雨水が長時間たまる場所を確認する
- 基礎外周を定期的に見る
- 防蟻保証の期限を確認する
特に木製プランター、廃材、段ボールなどで玄関脇の基礎が見えなくなっている場合は、一度動かして状態を確認してみましょう。
ベタ基礎でも玄関からシロアリは入る?
可能性があります。
ベタ基礎は床下の地面をコンクリートで覆うため、シロアリ対策上は有利な構造です。
それでも、玄関ポーチ、土間、打ち継ぎ、基礎との取り合いなどは、一般的な床下とは条件が違います。
日本しろあり対策協会の調査でも、ベタ基礎が普及した住宅において玄関・勝手口への防蟻対策の重要性が指摘されています。
ベタ基礎だから玄関の羽アリや蟻道を無視していい、ということではありません。
築5年以上で玄関に異常があれば防蟻履歴も確認する
新築時に一般的な薬剤防除をしている住宅では、5年が防蟻対策を見直す一つの目安です。
2025年10月改訂版を含む日本しろあり対策協会の標準的な考え方でも、薬剤防除では5年を目途とした再処理が示されています。
築5年以上で、
- 玄関から羽アリが出た
- 蟻道を見つけた
- 框が傷んでいる
- 一度も床下点検をしていない
場合は、新築時の防蟻保証書や施工記録も確認してください。
もちろん、築5年になったから玄関にシロアリが発生するわけではありません。
年数はあくまで、現在の住宅状態を確認するきっかけとして使います。
玄関のシロアリ防除費用は何で変わる?
| 条件 | 料金へ影響する理由 |
|---|---|
| 被害範囲 | 框だけか、ドア枠・床下まで進んでいるか |
| 床下から施工可能か | 土間下などは別の施工が必要になる場合がある |
| 穿孔処理 | タイル・框などへの追加作業が発生する場合がある |
| 住宅全体の施工面積 | 全体防除をする場合は床下面積で料金が変わる |
| 木材補修 | 框・ドア枠交換などは防除とは別費用になる場合がある |
| シロアリの種類 | 被害範囲・施工方法が変わることがある |
見積書が「玄関シロアリ処理 一式」としか書かれていない場合は、
- どこを処理するのか
- 床下も含むのか
- 穿孔する場所はどこか
- 框の補修は含むのか
- 家全体の予防も含むのか
を確認しましょう。
業者へ相談するなら「玄関も見てください」と伝える
玄関から羽アリが出ているのに、「床下だけ確認して異常なし」で終わるのは避けたいところです。
相談時には、
「玄関框のこの場所から羽アリが出ました」
というように、症状と場所を具体的に伝えます。
点検後は、
- 玄関のどこに被害があるか
- 床下側にも被害があるか
- 侵入経路はどこだと考えられるか
- なぜ穿孔が必要なのか
- 補修が必要なほど木材が傷んでいるか
を写真と一緒に説明してもらうと判断しやすくなります。
玄関にシロアリが出たとき、相談を検討したいサイン
| 症状 | 考え方 |
|---|---|
| 玄関框から羽アリが大量に出た | 発生場所を保存して確認 |
| 基礎に蟻道がある | 侵入経路・床下も確認 |
| 框内部が空洞のように感じる | 食害・腐朽を確認 |
| ドア枠の下部が崩れる | シロアリ以外も含め原因確認 |
| 土間と木部の間に蟻土がある | 写真を残して調査 |
| 床下から玄関裏を見られない | 玄関を個別に確認 |
| 築5年以上・防蟻履歴不明 | 保証・施工履歴も確認 |
玄関のシロアリでよくある勘違い
床下にシロアリがいなければ玄関も大丈夫
玄関土間下が床下から見えない住宅があります。玄関に症状があれば別に確認します。
タイルやコンクリートだから侵入できない
タイルや健全なコンクリートそのものより、境界や隙間が確認ポイントです。
ドア枠の穴ならシロアリで確定
木材へ穴を開ける虫はシロアリだけではありません。
框に殺虫剤を入れれば終わる
框は被害箇所で、侵入口が別の場所にある可能性があります。
羽アリが出たら家全体が危険
羽アリだけでは被害範囲は判断できません。まず種類と発生位置、木材被害を確認します。
ケース別|玄関でこんな症状が出たらどうする?
5月の昼、玄関框から黒い羽アリが大量に出た
ヤマトシロアリの群飛時期と重なるため、黒アリと決めつけず確認します。
虫の写真、框から出ている様子、発生日時を残し、玄関と隣接床下を確認したいケースです。
玄関ドア枠の下だけボロボロになっている
シロアリだけでなく、雨水による腐朽や別の木材害虫も考えられます。
表面だけ交換する前に、木材内部と周辺基礎を確認します。
築8年のベタ基礎住宅で玄関脇に蟻道を見つけた
ベタ基礎でも玄関部分には別の侵入経路があります。
蟻道を先に壊さず撮影し、新築時の防蟻施工記録と合わせて玄関・床下を確認します。
床下点検では問題ないと言われたが、玄関框から羽アリが出る
玄関土間の下が床下点検で見えていない可能性があります。
羽アリが出た框そのものを調査したか確認してください。
玄関のシロアリについてよくある質問
Q. 玄関はシロアリが出やすい場所ですか?
侵入経路として注意したい場所です。日本しろあり対策協会が紹介する住宅調査の一例では、侵入箇所の全国集計で玄関が21%と最も多く確認されています。ただし調査条件があるため、すべての住宅の被害割合を示す数字ではありません。
Q. 玄関框にシロアリがいたらどうすればいいですか?
框だけを処理すると決めず、土間、ドア枠、基礎、隣接する床下まで確認します。必要に応じて框への穿孔処理などが行われます。
Q. 玄関ドア枠の穴はシロアリですか?
穴だけでは断定できません。シロアリ以外の木材害虫や木材劣化もあります。蟻道、食痕、空洞感、羽アリなども合わせて確認してください。
Q. ベタ基礎でも玄関からシロアリは侵入しますか?
可能性があります。ベタ基礎は防蟻上有利ですが、玄関ポーチ・土間・打ち継ぎなどは通常の床下と条件が異なります。
Q. 玄関に土の線があります。シロアリですか?
蟻道の可能性がありますが、見た目だけでは断定できません。壊す前に写真を撮り、地面からどこまで続いているか確認してください。
Q. 玄関から羽アリが出たら殺虫剤を使ってもいいですか?
必要なら使えますが、その前に羽アリ、発生場所、日時を記録しておくことをおすすめします。見えている羽アリだけを処理しても、建物内部のシロアリ対策が終わったとは限りません。
Q. 床下点検で異常なしなら玄関も安心ですか?
玄関土間の真下を床下側から確認できない住宅があります。玄関框やドア枠から羽アリが出ているなど明確な症状がある場合は、玄関自体も確認してください。
Q. 玄関框を交換すればシロアリ対策になりますか?
傷んだ框を交換することと、シロアリを駆除することは別です。シロアリや侵入経路が残っていれば、木材だけ交換しても再び被害が出る可能性があります。
まとめ|玄関のシロアリは「框だけ」ではなく侵入経路まで確認する
玄関は、土間、タイル、框、ドア枠、基礎、ポーチなど異なる部材が集まる場所です。
さらに玄関土間の下は、一般的な床下点検では直接確認できない住宅があります。
そのため、玄関にシロアリが疑われる症状を見つけたときは、
玄関框 → ドア枠 → 土間との境目 → ポーチ・基礎 → 隣接する床下
という順番で範囲を広げて確認すると原因を整理しやすくなります。
玄関框に傷みがあるからといって、すべてシロアリ被害というわけではありません。
雨水による腐朽や、別の木材害虫の場合もあります。
一方、羽アリ、蟻道、蟻土、食痕などが重なっている場合は、見えている木部だけに殺虫剤を使って終わらせない方がよいでしょう。
玄関で見えている被害場所と、シロアリの侵入口は別かもしれない。
この考え方が、玄関のシロアリ被害を確認するときの重要なポイントです。
床下点検を依頼する場合も、「玄関から羽アリが出た」「框のこの部分が傷んでいる」と具体的に伝え、玄関そのものを調査対象へ含めてもらいましょう。




