住宅ローン減税2026|子育て世帯の控除額・対象住宅・確定申告を解説

住宅ローン減税2026は、対象住宅に入居し、所得や借入期間などの条件を満たす人が、年末のローン残高等の0.7%を所得税から控除する制度です。補助金のように全員へ同額が振り込まれるものではなく、住宅の性能、入居年、家族条件、実際の税額で使える額が変わります。

2026年3月31日に成立した関連税制で、適用期限は2030年入居まで延長されています。2027年入居についても確認できる制度がありますが、2028年以降は一部の扱いが異なります。以下は2026年・2027年入居を中心に、2026年11月7日時点の国税庁・国土交通省の案内を整理したものです。

まずは新築か中古か、性能区分はどれかを確認

同じ借入額でも、新築と中古、認定長期優良住宅、ZEH水準、省エネ基準適合などで借入限度額と控除期間が異なります。販売図面の「省エネ住宅」という表現だけで決めず、減税に必要な証明書を取得できるか販売会社へ確認してください。

2026年・2027年入居の新築住宅等

住宅の性能一般の借入限度額子育て等の特例対象者控除期間
認定長期優良住宅・認定低炭素住宅4,500万円5,000万円13年
ZEH水準省エネ住宅3,500万円4,500万円13年
省エネ基準適合住宅2,000万円3,000万円13年

原則として省エネ基準を満たさない新築住宅は対象外です。ただし、建築確認や建築時期が所定の期限内である住宅には経過措置があります。古い確認日を持つ物件では、売主の説明だけでなく証明書と適用区分を照合してください。

表は住宅の性能区分ごとの上限であり、その額を借りなければならないという意味ではありません。実際の年末残高が少なければ、その残高等を基に計算します。詳しい要件は国税庁:新築住宅の住宅借入金等特別控除で確認できます。

2026年・2027年入居の中古住宅

住宅の性能一般の借入限度額子育て等の特例対象者控除期間
認定長期優良・認定低炭素・ZEH水準3,500万円4,500万円13年
省エネ基準適合2,000万円3,000万円13年
上記以外の対象中古住宅2,000万円同左10年

中古住宅は省エネ性能だけでなく、建築時期や耐震性の証明なども確認します。1982年1月1日以後に建築された住宅か、所定の方法で耐震基準への適合を証明できる住宅かなどで判定されます。証明・改修の時期にも条件があるため、取得後に調べれば必ず間に合うとは考えないでください。

中古の要件は国税庁:中古住宅を取得した場合を参照します。不動産広告に性能表示がない物件では、適用可能な区分と証明費用を契約前に確認することが先決です。

子育て世帯・若者夫婦の特例は、年末の状態で判定

特例対象者は、入居した年の12月31日時点で、19歳未満の扶養親族がいる人、40歳未満で配偶者がいる人、40歳以上で40歳未満の配偶者がいる人などです。補助金制度の「子育て世帯」と年齢や基準日が同じとは限りません。

夫婦で借りる場合も、それぞれの借入、所有持分、所得、控除要件を確認します。「世帯で子どもがいるから、夫婦の借入を一つにまとめて最大限度額を適用する」という計算ではありません。

限度額の上乗せは税の計算に使える借入残高の上限を広げる仕組みです。一般枠より1,000万円上乗せされても、その1,000万円が給付されるわけではなく、実際の借入と税額によって効果が変わります。

所得・床面積・借入期間の基本条件

条件確認する内容
所得原則、適用する年の合計所得金額2,000万円以下。給与の額面年収とは異なる
床面積原則50㎡以上。40㎡以上50㎡未満の緩和は所得等の条件があり、子育て等の上乗せ特例とは扱いが異なる
用途床面積の2分の1以上を自己の居住用に使用
入居原則、取得・新築等から6か月以内に入居し、その年の12月31日まで引き続き居住
ローン所定の借入先・返済方法で、返済期間10年以上
取得方法等親族等からの取得や贈与など、対象外となる条件を確認

床面積は登記に基づいて確認します。マンションでは販売広告の壁芯面積と登記上の専有面積が違うことがあり、「広告で50㎡だから大丈夫」とは判断できません。面積が基準に近い物件は、登記事項の数値を先に見てください。

40㎡以上50㎡未満の緩和には、合計所得金額1,000万円以下などの条件があります。年によって所得が変わる場合も、購入時だけの確認で終わらせず、その年の要件を判定します。

住宅を売却した際の特例との併用や、転勤・賃貸への変更、借り換えなどは個別条件があります。該当する場合は税務署等へ、入居年、売却年、借入内容、利用する特例名を具体的に伝えて確認してください。

控除額は「残高×0.7%」だけでは確定しない

計算では、年末の対象ローン残高、補助金等を差し引いた取得対価等、制度の借入限度額を照合します。適用できる額を基に0.7%を掛け、実際に控除できる所得税等の範囲も確認します。計算上の控除額が、そのまま現金で支給されるものではありません。

年末残高3,000万円の例

新築のZEH水準住宅に2026年入居し、一般枠の借入限度額3,500万円が適用されるとします。年末の対象残高が3,000万円、補助金等を差し引いた取得対価等も3,000万円以上なら、計算上の年額は3,000万円×0.7%=21万円です。

しかし、その年の所得税から21万円をすべて引けるとは限りません。所得税で引ききれない場合の住民税の控除には、対象条件と上限があります。税額が少ない人へ差額が無制限に給付される制度ではないため、源泉徴収票などを基に見込みを確認します。

「最大額×13年」を実際の受取額にしない

ローン残高は返済とともに減り、所得・税額や居住状況も変わります。初年度の計算額を13倍した数字や、限度額いっぱいの理論値を「必ず戻るお金」として購入予算へ入れないでください。

物件を比較するときは、補助や減税前の購入総額、毎月返済、諸費用、維持管理費を先に並べます。減税は条件を満たす場合の税負担軽減として加え、減税が小さくなっても返済が続けられるかを検討します。

住宅補助金との併用では取得対価の調整が必要

住宅取得に関する補助金を受けた場合、住宅ローン減税の計算では、取得対価等からその補助金額を差し引く扱いがあります。ローンの借入残高自体が変わらなくても、控除の計算対象へ影響する場合があります。

仮に取得対価3,300万円、住宅取得補助110万円、年末ローン残高3,200万円とします。補助金控除後の取得対価は3,190万円で、これが残高より少なく、制度の限度額も十分ある条件なら、3,190万円を基に計算します。0.7%は22万3,300円です。対象費用・持分・借入の内容で計算が変わるため、個別申告の確定額ではありません。

補助金の交付決定通知、額の確定通知、契約書、ローン残高証明を一緒に保管します。補助金の額が申告時点で確定していない場合は、申告方法と確定後の対応を税務署等へ確認してください。

大阪府内の住宅購入支援は新築住宅補助金と市町村別の制度確認、既存住宅の改修支援は住宅リフォーム補助金2026にまとめています。補助制度の対象だから減税も自動適用される、という関係ではありません。

初年度は会社員も確定申告が必要

住宅ローン減税の初年度は、給与所得者でも確定申告で手続きします。2026年入居なら、原則として2026年分の申告を2027年に行うことになります。還付申告と申告義務のある申告では手続き時期が異なるため、翌年の国税庁の申告案内を確認してください。

準備する資料確認する内容
売買・請負契約書、登記事項取得日、金額、面積、持分
ローンの年末残高情報借入先、対象残高、返済期間。金融機関の調書方式等により提出方法が異なる
性能・認定に関する証明長期優良、低炭素、ZEH水準、省エネ基準等の該当区分
補助金の通知等取得対価等から差し引く金額
本人・所得・家族の情報居住、所得条件、子育て等の特例、本人確認

証明書が必要な物件は、売主や施工事業者へ発行できるか、費用と発行時期を契約前に確認します。申告直前に依頼しても間に合うとは限りません。電子申告で情報連携できる部分と、手元で確認する資料も分けて準備してください。

2年目以降は年末調整で扱える場合がある

給与所得者は、必要な控除申告書や年末残高の情報を勤務先へ提出し、2年目以降は年末調整で控除を受けられる場合があります。自営業者などは毎年の確定申告で確認します。借り換え、転勤、住宅の用途変更等があれば、前年と同じ書類を機械的に出すだけにしないでください。

2027年と2028年以降の条件を分けて確認

今回確認した2026年・2027年入居の条件は、成立した税制に基づきます。2027年の数字を未発表の予測として扱う必要はありません。一方、省エネ基準適合の新築住宅は2028年以降の入居で扱いが変わり、建築確認・建築時期による経過措置もあります。

「2030年まで延長」と聞いて、すべての住宅で同じ限度額が2030年まで続くとは考えないでください。適用の基準となる入居年、住宅性能、確認申請等の日付を、国土交通省の住宅ローン減税案内で照合します。

よくある質問

子どもが生まれたら、控除額は必ず増えますか?

対象年の家族条件を満たしても、増えるのは借入限度額の枠です。実際の残高が一般枠以下なら上乗せによる差が出ないことがあり、税額の条件も残ります。

中古マンションは10年間だけですか?

2026年・2027年入居では、性能等を満たす中古住宅に13年の区分があります。すべての中古住宅が10年、または13年と一括せず、該当する性能区分と証明を確認してください。

補助金と減税のどちらか一方しか使えませんか?

一律にどちらか一方とは限りません。補助側の併用条件と、減税側の取得対価等の調整をそれぞれ確認します。最大額を単純に足す計算は避けてください。

購入前は対象区分と証明書、入居後は所得・残高・補助金額を確認し、初年度の申告資料をそろえてください。個別の税務判断は税務署または税理士へ、資料を示して相談します。

LifeXrees編集部

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