核攻撃を受けたらどこへ避難する?防空壕・核シェルターの選び方と爆発後24時間の対処法

核攻撃が起きたとき、近くに防空壕がなければ助からないのでしょうか。

実際には、専用の核シェルターがなくても、地下室や鉄筋コンクリート造りの建物、建物の中央部へ避難することで、被害を軽減できる可能性があります。

米国疾病予防管理センター(CDC)、英国政府、スウェーデンやフィンランドの民間防衛機関などは、核爆発や放射線緊急事態に対し、速やかな屋内退避を重視しています。

核爆発では、強烈な光と熱、爆風、飛散物に加え、放射性降下物(フォールアウト)への対策が必要です。

この記事では、海外政府や国軍が公開している避難指針をもとに、防空壕と核シェルターの違い、避難場所の選び方、爆発直後から最初の24時間に取るべき行動を解説します。

※本記事は核攻撃が差し迫っていることを示すものではありません。実際の緊急時には、日本政府・自治体から発表される避難情報を優先してください。

核攻撃が起きたら、まず何をすればいい?

すでに強い閃光を見た場合は、直視せず、目を閉じて覆い、地面に伏せて熱と爆風から身を守ります。熱と衝撃波が過ぎ、移動できる状態になってから、近くの建物へ入ってください。 警報を受けた段階で避難できる場合や、爆風が過ぎた後は、次の3つを基本にします。

① 建物に入る

屋外にいる場合は、できるだけ早く近くの頑丈な建物や地下へ避難します。

② 建物の奥にとどまる

地下室や建物の中央など、外壁・窓・屋根から離れた場所を選びます。

③ 公的な避難情報を確認する

放射性降下物の危険がある場合は、自己判断で外へ出ず、行政の指示を確認します。

これは米国CDCが放射線緊急事態の基本として紹介している「Get Inside, Stay Inside, Stay Tuned(屋内に入る・とどまる・情報を確認する)」という考え方です。

出典:米国CDC|What to Do in Radiation Emergencies

ただし、爆発直後に建物が燃えていたり、倒壊する危険があったりする場合は、その場にとどまらず、より安全な建物への移動を優先します。

核爆発時の行動早見表

警報を受けて避難できる段階と、すでに閃光・爆風に遭遇した場面では、最初の行動が異なります。次の表で、自分の状況に当てはまる行を確認してください。

状況最優先の行動
ミサイル警報を受けた近くの建物(できれば頑丈な建物)や地下へ。すぐ移動できない屋内では窓から離れる。指定施設を探して遠くへ向かわない。
閃光・爆風に遭遇した閃光を直視せず、目を閉じて覆い、地面に伏せる。熱と衝撃波が過ぎるまで身を守る。
熱と爆風が過ぎた安全に移動できる状態になったら、近くの建物や地下へ速やかに入る。降下物が来るまでの時間を当てにしない。
屋内へ避難した地下や建物の中央など、窓・外壁・屋根から離れた場所へ。外部扉と窓を閉め、外気を取り込む設備は可能なら止める。
放射性物質の付着が疑われる屋内で外側の衣服を慎重に脱ぎ、袋に入れて人やペットから離す。石けんと水で優しく洗い、洗えなければ濡れ布などで拭く。
屋内退避中建物の奥で過ごし、ラジオなどで政府・自治体の続報を確認する。室内では発電機やカセットこんろを使わない。
24時間前後・その後経過時間だけで外出しない。退避解除、移動先、移動方法は行政の指示に従う。

火災や倒壊の危険があれば、安全な場所への移動を優先します。重傷や呼吸困難などは救急機関に連絡し、除染のために救命処置を遅らせないでください。

出典:内閣官房のミサイル飛来時Q&A、CDCの核爆発時の行動、CDCの屋内退避案内。詳細と例外は、以下の各項目で解説します。

核攻撃時の行動フロー。警報時は近くの建物へ、閃光に遭遇したら目を覆って伏せ、熱と爆風が過ぎてから屋内へ。地下や中央で必要な除染と公式情報の確認を行い、24時間で自己判断の外出はしない。
内閣官房・CDC・英国政府の公式案内を基にLifeXreesが作成。警報時と閃光・爆風に遭遇した場合を分けて確認してください。

防空壕と核シェルターは何が違う?

防空壕は、主として空襲による爆風や破片などから身を守るための避難施設です。

一方、核シェルターは、爆風や熱だけでなく、放射線や放射性物質への対策を考慮して設計された施設を指すことが一般的です。

ただし、「防空壕」「核シェルター」という名称だけで防護性能が決まるわけではありません。実際の性能は、構造、立地、設備、維持管理の状態によって異なります。

スイスの核シェルターはどのような構造なのか

スイス連邦国民保護局は、民間防衛用シェルターについて、鉄筋コンクリート製の防護構造に加え、耐爆扉、非常脱出口、換気装置、フィルターなどを備えると説明しています。

スイスには、2024年に公表された資料によると、約37万か所の民間・公共シェルターがあり、約900万人分の収容場所が確保されています。

この数字からも分かるように、スイスではシェルターを特別な軍事施設ではなく、市民を守るための社会基盤として整備しています。

ただし、こうした施設でも核爆発の直撃を含むすべての被害から身を守れるわけではありません。

出典:スイス連邦国民保護局|Shelters for the population

普通の地下室でも効果はある?

地下室は専用シェルターではありませんが、放射性降下物からの防護に役立つ可能性があります。

放射性降下物は建物の屋根や地面などに堆積します。地下や建物の中央へ移動すれば、屋外にある放射性物質から距離を取り、壁や床などで放射線を遮ることができます。

大切なのは、次の3つです。

  • 時間: 放射線量の高い場所にいる時間を減らす。
  • 距離: 放射性物質からできるだけ離れる。
  • 遮蔽: 土やコンクリートなど、厚く密度の高い材料を間に置く。

核攻撃後の避難では、この3つが基本になります。

地下室でも、倒壊・浸水・火災などの危険がある場所は避けてください。また、単なる地下空間に、核シェルターと同等の換気・ろ過性能があるとは限りません。

核攻撃時に避難するなら、どこがよい?

専用シェルターが近くにない場合は、利用できる建物の中から、より安全な場所を選びます。

避難場所防護上の特徴注意点
専用の防護シェルター設計に応じて爆風・放射性降下物などへの対策を備える収容可能か、設備が正常かを確認
頑丈な建物の地下室土や建物の構造による遮蔽を期待できる倒壊・火災・浸水の危険に注意
地下街・地下駅地下構造による防護が期待できる開放状況や施設管理者の指示に従う
鉄筋コンクリート造りの建物外壁や窓から離れた中央部が比較的有利最上階・窓際を避ける
一般住宅屋外より防護できる場合がある窓のない部屋など建物の奥へ
自動車・屋外放射性降下物への防護は不十分速やかに建物へ移動する

表は名称ごとの安全順位ではありません。火災や倒壊の危険、入口までの距離、実際に入れるかを合わせて判断します。

米国CDCと英国政府は、地下室や頑丈な建物の中央へ避難することを勧めています。

出典:英国政府|What to do in a radiation emergency

遠くの防空壕を目指すより、近くの建物がよい場合も

警報が出ている状況で、数キロ先のシェルターを目指して移動することが、必ずしも安全とは限りません。

例えば、徒歩数分で到達できる地下室があるのに、遠くの防空壕へ向かうため長時間屋外を移動すれば、その間に爆発や放射性降下物に遭遇する危険があります。

フィンランド政府の民間防衛ガイドでも、危険が迫った際には、近くのシェルター、または建物の中で最も頑丈な構造に守られた場所を選ぶよう案内しています。

避難先の防護性能だけでなく、危険が迫る前に到達できるかが重要なのです。

出典:フィンランド政府|Military conflicts and civil defence

海外の政府・国軍はどのような避難を呼びかけている?

核攻撃や空襲への備えは、国によって異なります。

スウェーデン:防空壕がなければ地下施設へ

スウェーデンの民間防衛当局は、2026年9月7日にレビューされた公式案内で、約6万4,000か所の民間防衛用シェルターが国内にあり、約700万人分の収容能力を持つと説明しています。

これらは爆風や破片だけでなく、核兵器による熱や放射性降下物への防護も考慮されています。

空襲警報が出た場合は、近くのシェルターへ避難することが基本です。

シェルターが近くにない場合には、地下室、地下ガレージ、地下鉄駅なども避難先の候補として挙げられています。

出典:スウェーデン民間防衛・強靱化庁|Good to know about civil defence shelters

フィンランド:警報が出たら近くで身を守る

フィンランドでは、民間防衛用シェルターを行政の指示に従って使用する仕組みが整備されています。

ただし、警報から危険が迫るまでの時間が短い場合、遠くのシェルターへ向かうことを前提にはしていません。

建物の中央部など、すぐに入れる保護された空間へ避難することも想定されています。

イスラエル国防軍:到達できる最も安全な場所を選ぶ

イスラエル国防軍(IDF)の国内防衛司令部は、ロケット弾やミサイルの警報時に、自宅の防護室、共同シェルター、建物内部の階段室、窓の少ない室内などから、到達可能な最も安全な場所を選ぶよう案内しています。

防護室までの動線に障害物を置かないことや、緊急用品を準備することも勧めています。

出典:イスラエル国防軍|Choosing a Protective Space

なお、このIDFの案内は一般的なロケット弾・ミサイル攻撃に対するものです。そこに記載される短時間の待機ルールを、核爆発後の放射性降下物対策にそのまま適用してはいけません。

米国・英国:爆発後は屋内にとどまることを重視

米国CDCは核爆発後、建物内で少なくとも24時間を過ごすことが防護に役立つと説明しています。

英国政府も放射線緊急事態で1〜2日程度の屋内退避が必要になる場合を想定しています。

どちらも、重要なのは決まった時間が過ぎたら自動的に外へ出ることではなく、現地当局から安全確認や避難の指示を受けることです。

出典:米国CDC|What to Do: Stay Inside

核爆発が起きた直後の行動

1. 閃光を見たら、目をそらして身を低くする

核爆発では、強烈な閃光や熱が発生します。

閃光や火球を直視せず、顔を背け、目を閉じて覆い、直ちに身を低くしてください。

屋外にいる場合は、物陰などで熱や飛散物から身を守り、地面に伏せます。

爆風は爆発地点との距離によって到達する時間が異なります。最初の光の直後に立ち上がらず、熱と衝撃波が過ぎるまで伏せた状態を保ちます。CDCは往復する衝撃波を説明しており、最初の一撃だけで通過したと決めつけないよう案内しています。

出典:米国CDC|Nuclear Blasts: Frequently Asked Questions

2. 爆風が過ぎたら、速やかに建物へ入る

爆風が過ぎて移動できる状態になったら、近くの建物や地下へ避難します。

核爆発後には、放射性物質を含む細かな粒子が地面に降り積もる場合があります。

これを「放射性降下物(フォールアウト)」と呼びます。

爆発地点から離れた場所でも、風向きなどによって放射性降下物が到達する可能性があります。

降下物の到達には時間差が生じることもありますが、何分間安全に屋外を移動できるかは、爆発条件や気象条件によって変わります。

「まだ時間があるはず」と考えて移動を遅らせず、できるだけ早く屋内に入ってください。

3. 建物の地下か中央へ移動する

建物に入ったら、地下室、または外壁から離れた中央部へ移動します。

外壁や屋根に放射性降下物が付着した場合、そこからの放射線を受ける可能性があります。

最上階や窓際にとどまるより、厚い壁や床に囲まれた空間を選ぶことが重要です。

また、窓と外部扉を閉め、外気を取り込む換気設備を可能な範囲で停止します。

専用シェルターに設置された防護換気装置については、その施設の運用指示に従ってください。

屋内退避中は、室内で発電機やカセットこんろなどを使わず、火災や一酸化炭素中毒を防ぎます。医療機器など生命維持に必要な設備は止めず、外気の取り込み方が分からない設備は施設管理者の案内に従ってください。

爆発後24時間はどう過ごす?

放射性降下物から受ける放射線は、一般に時間とともに弱まります。

特に降下物が到達した直後から初期の数時間は、屋外の放射線量が高くなるおそれがあります。

そのため、米国CDCは、屋内に少なくとも24時間とどまることが被ばくの軽減に役立つと説明しています。

ただし、24時間は解除を保証する時間ではありません。地域ごとの放射線量や建物の安全性によって、退避を続けるか、別の場所へ避難するかが決まります。

むやみに屋外へ出ない

家族と離れている場合、迎えに行きたいと考えるかもしれません。

しかし、放射性降下物が危険な状態で外へ出れば、自分自身も被ばくする可能性があります。

米国CDCや英国政府は、学校や病院などに家族がいる場合でも、屋内退避の指示が出ている間は、無理に迎えに行かないよう呼びかけています。

家族が別々の場所にいる場合の安否確認方法は、普段から決めておきましょう。

ラジオや行政情報を確認する

通信障害や停電でスマートフォンが使えなくなることも考えられます。

乾電池式・手回し式ラジオなど、複数の情報取得手段を確保しておくことが役立ちます。

また、SNSで拡散される避難情報については、発信元と発表日時を確認してください。ニュースと行政の指示を読み分ける方法は、防災ニュースで公式情報を確認する手順でも紹介しています。

退避の解除や移動先は、政府・自治体・緊急対応機関の指示に従って判断します。

放射性物質が衣服や身体に付着したら?

屋外にいた人は、放射性物質を含む粉じんが衣服や皮膚に付着している可能性があります。

米国CDCは、衣服の外側を脱ぐことで、付着した放射性物質を最大90%取り除ける場合があると説明しています。

これは、すでに身体が受けた放射線量を90%減らせるという意味ではありません。

衣服を脱いで密閉する

まず安全な建物に入り、上着や靴など、外側に着用していた物を慎重に脱ぎます。

粉じんを舞い上げないよう、衣服を強く振らないでください。

脱いだ衣服は袋に入れ、口を閉じて、人やペットから離れた場所に置きます。

皮膚と髪を優しく洗う

水が使用できる場合は、石けんやシャンプーを使って優しく洗います。

強くこすったり、皮膚を傷つけたりしないよう注意してください。

CDCは、髪に放射性物質が付着する可能性がある場合、コンディショナーを使わないよう案内しています。

シャワーが使えなければ、清潔な濡れ布やウェットティッシュで、手・顔・露出した皮膚を拭きます。

洗浄のために長時間屋外にとどまる必要はありません。まず屋内で安全を確保してください。

出典:米国CDC|How to Self-Decontaminate/除染手順の図解(コンディショナーについての注意を含む)

水や食料は安全に使える?

放射性降下物が発生した場合、屋外に置かれていた食品や水には注意が必要です。

米国CDCは、密封された飲料水や食品、屋内で保管されていた食品などを優先して使用するよう案内しています。

水を沸騰させれば放射性物質は除去できる?

煮沸しても、水に含まれる放射性物質を取り除くことはできません。

細菌やウイルスへの対策と、放射性物質への対策は異なります。

飲料水について行政から制限が出ている場合は、その指示に従ってください。

一方、CDCは、飲用が制限された水道水であっても、身体や衣服の洗浄には使える場合があると案内しています。

出典:米国CDC|Food, Drinking Water, and Medicine Safety

安定ヨウ素剤は飲んだほうがよい?

安定ヨウ素剤は、特定の条件で放射性ヨウ素による甲状腺への影響を軽減するために使用されます。

ただし、核爆発で発生するすべての放射線から身体を守る薬ではありません。

服用の必要性、対象者、タイミングは公的機関の指示に従い、自己判断で服用しないでください。

出典:米国CDC|Potassium Iodide(KI)

日本で防空壕や地下シェルターを探すには?

日本では、弾道ミサイルによる爆風や飛散物などからの直接的な被害を軽減するため、自治体が「緊急一時避難施設」を指定しています。

鉄筋コンクリート造りなどの頑丈な建物や地下施設が対象です。

施設の所在地は、内閣官房の国民保護ポータルサイトで確認できます。

内閣官房|避難施設の検索

都道府県別の避難施設一覧から地域を選ぶと、施設名・住所・緊急一時避難施設の区分・地下フロアの有無をPDFで確認できます。公式の避難施設地図もありますが、地図や検索結果が表示されない場合は一覧を利用してください。

2026年10月31日の確認時点で、案内ページが示すデータの基準日は一覧が2026年4月1日、地図が2025年4月1日です。大阪府の一覧PDFでも2026年4月1日現在の施設情報を確認しました。指定情報と、その日の開放・受入状況は別です。平時に自治体や施設管理者へ、入口と利用条件を確かめておきましょう。

入口ページを開けない場合は、消防庁の国民保護に関する案内も確認できます。警報中は検索を続けるより、近くの建物や地下への避難を優先してください。

ただし、日本の緊急一時避難施設が、すべて放射性降下物への長期防護設備や専用の換気・ろ過装置を備えた核シェルターであるわけではありません。

2026年3月、日本政府がシェルター整備の新方針を決定

政府は2026年3月31日、「緊急事態を想定した避難施設(シェルター)の確保に関する基本方針」を閣議決定しました。2024年の考え方で示した「緊急一時避難施設の指定促進」「機能の充実」「特定臨時避難施設の整備」を引き継ぎ、全国の地域差や、避難が長引く場合への対応を具体化した方針です。

身近な施設を増やすため、人口に対する収容能力の目標を市町村単位でも捉え、昼間人口にも配慮します。地下駅、地下街、地下駐車場などの既存空間を活用し、新しい公共施設等の計画でも地下利用を検討します。自治体だけではなく民間施設との連携を進め、平時の会議室・駐車場や自然災害時にも使う考え方です。

施設の種類役割・想定される機能利用前に確かめること
緊急一時避難施設爆風・破片等の直接被害を軽減する一時的な避難先。方針では、地下施設等について数時間~1日、長くても数日を想定した機能充実を検討。すべての指定施設に宿泊設備や放射性物質のろ過設備があるわけではない。
特定臨時避難施設広域避難が完了するまで、避難に時間を要する人や避難実施者等を一定期間保護。先島諸島では2週間程度の滞在を想定して整備を進める。対象地域、個別施設の完成・運用状況を自治体の案内で確認する。
海外の専用シェルター各国の基準に沿って防護構造や換気等を整備。例としてスイスは耐爆扉・防護換気等を備える。滞在期間や設備は国・施設で異なり、日本の指定施設と同等ではない。
一般の地下室土や壁・床による遮蔽が期待できる。専用の防護設備は保証されない。火災・倒壊・浸水の危険がないかを確認。

先島諸島の5市町村で進める特定臨時避難施設は、長期間そこに居続けるためではなく、広域避難を支える施設です。方針は、広範囲・長期の危険が予想される場合には危険が及ぶ前の避難を基本としています。表の滞在期間も、攻撃後に自分で外出時刻を決める目安にはなりません。

基本方針の決定は、全国の施設が整備を終えたことを意味しません。地下施設の地域的な偏り、既存施設の老朽化、整備・維持管理の費用などが課題として挙げられています。核攻撃も想定した防護の技術的検討は今後の取組に含まれ、指定された建物すべてを「核シェルター」と呼べるわけではありません。

出典:首相官邸|2026年3月31日の閣議案件、内閣官房|シェルター確保に関する基本方針(本文PDF)(主に2・4・5・7章)、スイス連邦国民保護局|シェルターの構造と利用。

Jアラートが出た場合

日本政府は、弾道ミサイルが日本に飛来する可能性がある場合、近くの建物か地下への避難を呼びかけています。

屋外では近くの頑丈な建物や地下へ移動します。近くに建物がなければ、物陰に身を隠すか、地面に伏せて頭を守ります。

屋内では窓から離れ、可能であれば窓のない部屋へ移動します。

避難対象地域やその後の行動は、Jアラートと行政の続報に従ってください。

出典:内閣官房|弾道ミサイル飛来時の行動

家庭で今から準備できるもの

核攻撃だけに特化した高額な設備を購入する前に、地震や大規模停電にも使える備蓄を整えておきましょう。

日本の内閣府は、最低3日分、できれば1週間分程度の生活必需品を家庭で確保するよう勧めています。

備蓄品準備の目安・ポイント
飲料水1人1日約3Lを目安に最低3日分、できれば1週間分
食料常温で食べられる食品や保存食
携帯トイレ家族人数と使用日数に応じて確保
情報収集携帯ラジオ、乾電池、充電済みモバイルバッテリー
照明懐中電灯、LEDランタン
衛生用品ウェットティッシュ、マスク、手袋、密閉袋
医療用品救急セット、普段使う薬
家族用品乳幼児用品、介護用品、生理用品、ペット用品

出典:内閣府|自然災害への備え

家族に必要な量を具体的に計算するなら、飲料水の備蓄量とペットボトル本数の計算と家族人数に合わせた食料備蓄の日数を参考にしてください。

密閉した室内やシェルターでは、カセットこんろなどの燃焼器具を安易に使用しないでください。一酸化炭素中毒や酸素不足につながるおそれがあります。

また、発電機は屋内で使用してはいけません。NITEの注意喚起も確認してください。

ニュースで「緊急要請」という言葉を見て備蓄が気になった方は、「緊急要請」はなぜ今なのか、家庭で見直したい備えも参考にしてください。呼びかけの背景を確かめ、日常の備蓄点検につなげるための解説です。

避難先を決めておく

備蓄品と同じくらい重要なのが、普段いる場所の確認です。

自宅、勤務先、学校の近くに地下施設や頑丈な建物があるか調べましょう。

家族が離れた場所にいる場合を想定して、連絡方法も決めておくと安心です。

よくある質問

防空壕に入れば核攻撃でも助かりますか?

防空壕の構造や爆発地点との距離によって異なります。爆風や破片を防ぐ効果がある施設でも、核爆発の直撃や長期間の放射性降下物への防護を保証するものではありません。

地下室がない一戸建てではどうすればよいですか?

警報時に近くの頑丈な建物や地下へすぐ入れるなら、そこへ避難します。すでに屋内退避している場合は、遠くの施設を探すために外へ出ず、窓や外壁から離れた中央部を選び、行政の続報を確認してください。

自動車の中にいれば放射線を防げますか?

一般的な自動車では十分な遮蔽を期待できません。安全に移動できる状態であれば、近くの建物へ避難することが重要です。

核爆発後、24時間たてば外に出られますか?

24時間は米国CDCが示す初期の屋内退避の目安ですが、安全が保証される時間ではありません。行政からの退避解除や避難指示を確認してください。

マスクを着ければ放射線を防げますか?

マスクは粉じんの吸入を減らすことには役立つ場合がありますが、放射性降下物から放出される透過性の高い放射線を遮ることはできません。建物や地下への避難が重要です。

核爆発後、けがをしていたらどうすればよいですか?

まず安全な場所で出血などに対する応急手当を行います。生命に関わるけが、重い熱傷、呼吸困難などがある場合は、救急機関に連絡し、利用可能な医療支援を求めてください。放射性物質が付着している可能性があっても、命に関わる治療を遅らせるべきではありません。

まとめ|防空壕がなくても、身を守るためにできることはある

核攻撃への対応で大切なのは、専用シェルターを持っているかどうかだけではありません。

爆発による熱や爆風から身を守り、その後は放射性降下物からの被ばくをできるだけ減らすことが重要です。

スウェーデンやフィンランドでは、近くに専用シェルターがない場合、地下施設や建物の奥へ避難する方法も案内されています。

米国や英国も、核爆発・放射線緊急事態では、速やかな屋内退避と行政情報の確認を重視しています。

今日からできるのは、自宅や職場の近くにある避難可能な建物を確認し、水・食料・携帯トイレ・ラジオを準備しておくことです。

すべてを一度にそろえる必要はありません。

まずは近くの避難先を調べ、家族と行動を共有することから始めましょう。


主な参考資料

情報確認日:2026年10月31日

本記事は海外の一般市民向け避難指針と日本の公的資料をもとにした防災情報です。

LifeXrees編集部

住まい・害獣害虫・家電・観光・防災など、暮らしの実用情報を編集しています。